KiCad 塗りつぶしの困ったを解決する
KiCadで攻めっ気あるベタGNDに苦戦した話
KiCadで基板を設計していたら攻めっ気あふれるベタGNDに苦戦した
次回苦戦しないために書き残しておきます
今使用しているバージョンは5.0.0です
今回の苦戦したところはここ
これは基板の一部をベタGNDで塗った後
なんか隙間をギリギリまで塗ろうとしていて逆に邪魔になった
アンテナになってノイズが乗るほどではないと思うけど感光基板で基板を作ったらはんだ付けのとき邪魔そう~どうにかしたい
これを機に導体ゾーンのプロパティについていろいろ調べてみることにした
これが導体レイヤーのプロパティ
①レイヤー
どこのレイヤーかを選択する。二層基板だとF(Front)とB(Back)になる。
②ネット
どの配線を塗りつぶすかの選択。今回はベタGNDのためGNDを選択。
③ネットフィルター
ネットを並べ替えたり表示非表示の設定ができる。
④設定
ここが今回のメイン。言葉だけではぱっと何が変わるのかわからなかったので試してみながらやっていく。
クリアランス
塗りつぶし領域を他の配線にどれだけ近づけるか
最小幅
塗りつぶし領域をどれくらいの太さでぬりつぶすか
小さくすれば端の方まで塗りつぶし&角が鋭い
大きくすれば大まかに塗りつぶし&角が丸い
コーナーのスムージング
面取り、スムージング、なしが選べる。面取り、フィレット共に指定した範囲のなかの角ばっている部分を丸めたり面取りをしたりできる。すぐ下の欄で面取りの長さとフィレットの径を指定できる
デフォルトのパッド接続
塗りつぶし領域と接続しているパッドをどのように塗るかの設定
実線、サーマルリリーフ、THTサーマル、なしの4種類
サーマルリリーフ…後述の設定にのっとって塗りつぶし領域とパッドが接続される
THTサーマル…パッドを巻き込んで塗る
なし…他のパッドと同じように避けて塗る。つながるのは配線でつなげた部分のみ
実線…よくわからなかった。THTサーマルと同じにしか見えなかったのでわかる方教えてください
サーマルリリーフ
パッド抜きのクリアランス…接続するパッドにどれだけ塗りつぶしが近づくか
スポーク幅…パッドと塗りつぶしを接続するために新たにつなげる配線の太さを決める。最小幅を下回った数値はできない。
ゾーン優先度
これを設定することで塗りつぶしの優先度が決まる。電源ラインとGNDで両方塗りつぶしのをしたときなど塗りつぶし範囲が被っている範囲はこの優先度によって何で塗りつぶすかを決めることができる。
塗りつぶしモード
ポリゴンとセグメントがある。違いがわからない。
境界線モード
低解像度と高解像度が選べる。高解像度にすると塗りつぶしの曲線部分などが低解像度にくらべてより細かく分割して塗るのできれいに仕上がる。ぶっちゃけズームしないと違いはわからない気がする
外枠の角度
塗りつぶしゾーンを指定する角度を変えられる。0°45°90°にするとその角度でしか曲がらなくなるので大きな範囲を指定するときに重宝する
外枠のスタイル
指定した外枠がどのように表示されるかを決める。ハッチングにすると指定した範囲の外周がすこし斜線で表示され見やすい
かなり細かく設定できる様になっているがいまいち使いみちがわからないのも多かったので使い方間違えていたら訂正します。
今回ベタGNDが攻めっ気にあふれていたのは最小幅がデフォルトの状態だと太すぎていたことが原因で有ることがわかったので修正しました。
びふぉ~
↓
あふたー
どうしてもパッドからの距離で塗りつぶしをしている以上は山のようになってしまいそうなのでどうしても消したい場合はキープアウトエリアを指定して無理やり塗らないようにしたほうがいいかもしれません。
というわけで塗りつぶしのプロパティをいじって攻めっ気のあるベタGNDを修正する話でした!!